なぜ、私がオーガニックフラワーなのか?
38歳の誕生日を迎えた春の日の朝。ピンポ〜ンと玄関ベルの音。開けると高さが1メートルはあろうと思われる山ほど(実際は38本ありました)の百合の隙間から、大好きな母が笑っている顔がみえました。
それが、私の運命を大きく転換させる瞬間とは思いもせずに。 花たちから伝わるもの、なんだかわからないけど、気持ちが浄化されたような驚きがありました。
ものすごい生命力あふれる百合の”プレゼンテーション”に導かれ、オーガニック花農家さんたちとのご縁がつなっがったのです。
バラ農家山田さんからの運命のひとことに目覚める
「花は切られても呼吸をしているんだ。花は野菜と違って口に入れない分、強い農薬をつかって育てることで、切られた後も空気中に農薬を少しずつ吐き出しているんだよ。
その土が地域の水を汚染し、川へ流れていくんだ。一方、無農薬、有機栽培で育った花は、
清浄な空間をも造り出す力があるんだよ。」
と、バラ農家の山田さんは言いました。 その瞬間、わたしのこころに光の柱がたったかのような感覚が
「伝えなくちゃ!世の中の多くの人に大切なことを伝えなくては!」と それから、たくさんの善意の友人や協力業者の方々の応援をいただき、オーガニックフラワーが誕生したのです。
しかし、オーガニックフラワーの栽培は自然との闘いでした
これまでは農薬が病虫害から予防してくれていたけれど、自らの力で生き抜いていけなくなったバラたちが 本来の免疫力を取り戻すようになるまで、
観賞用にはとても”つらい”見た目でした。
葉っぱが うどん粉病にやられてしまっているもの、花が小さすぎるもの、花に虫がついてしまっているもの、咲咲きすぎてしまっているもの・・・(香りのバラは蕾で収穫しては咲かないのでギリギリまで土の栄養を与えるのです。)
でも、香りは最高に素晴らしいものでした。
そんな花たちを切ない気持ちで眺めながら ふっと思ったのです。 「野菜や果物なら加工ができるのに・・・そうか、じゃあ加工すればいいんだ!」 それで、まずはバラの花を蜂蜜につけて”ローズハニー”を作ってみました。
でも、蜂蜜の香りが強すぎたので、これではバラの香りが引き出されない。
次に 無臭のシロップを作って”ローズシロップ”。
と数々の試作商品を繰り返し、試行錯誤の日々が始まりました。
パティシエ小林さんから本物の仕事を学ぶことに
友人のレストランオーナーが言いました。
「バラを食材としてなんて、コストのかかることはどこもやってくれないよ。 香料がなければ無理だし、第一バラの香料だって高価すぎるんだ。」 思い悩んで、
ダマスクローズの “イブピアッチェ”と、私が焼いた素朴なパウンドケーキをもって飛び込んだのが モンパル・山科の小林パティシエだったのです。 「なんか、芳香剤みたいだなあ」と、気がのらない小林パティシエでしたが
「よし、わかった!やってみよう!!!」と、引き受けてくださいました。 「もっと甘味を減らせないか?」 「もっと香りをだせないか?」 「もっと新鮮さを活かせないか?」 小林パティシエは、この難しい課題に週に2〜3回のペースで試作を作り続け、いくつも材料を取り寄せていただき、お休みの日も情報を仕入れに出てくださいました。
しかも無償のご協力でした。 「僕はプロだから、満足してもらうものを作るまではお金は受け取らないのです。」
その言葉で私はさらに本気になりました。
絶対に妥協しない良いものを作るのだと。
”香料を使わずにバラの香りを出す”最高に贅沢なケーキ
バラは焼いたら香りが飛んでしまうのです。ほんの数秒 熱を加えただけでもあの美しいバラ色も一瞬で飛んでしまう。 「バラは香料使わないとまず 不可能だよ」 幾度となくこの言葉をいただくことになりました。
でも、香料や着色料は使用せず、生花のみでバラの香りのするバラ色のケーキが欲しい。 食べた人が感動するような本物のバラのケーキを
本気で作ることを決めたのだから。 生花は天然ものだから香りが安定しないということが最大の課題でした。
そこで、より香りを引き立たせるために最も香りの強い夜明けに大切な工程作業をすることにしたのです。
しかも観賞用としても最も良い状態の新鮮なバラのみを使うことになりました。 最高級のバラのイヴピアッチェ(当社で一輪840円で販売)を、
しかも農薬を使わずに栽培し、最高な品質の状態のものだけを使用するのです。 日本でも数少ない有機栽培のバラ農家。
しかも、40日に一回、たった300輪しか摘めないイヴピアッチェの品種。
本当に希少なバラを一本のケーキに10輪も使用した
最高に贅沢なケーキが誕生いたしました。
お花もオーガニックが当たり前の時代をつくります
お花は野菜と違って 口に入れない分、より多くの、強い農薬が使用されているのが花農家の現状です。
野菜と比べると 農業薬剤費の比率は 施設栽培で1.17倍、露地栽培では1.69倍(平成17年調べ)といわれております。
生産者は自らと家族の健康を危険にさらし、消費者の求めるキレイな花を栽培しなければ生活できません。
バラ園の山田さんが農薬をやめよう、と決意をされたのは 自分が農薬をまいて栽培したその花束を
手にし、抱きしめ、香りを嗅いだ人を見たときに とてつもない罪悪感に襲われたことがきっかけだったと
話してくれたことがあります。
当社で販売しているその他のオーガニックの花農家さんも、やはり、最終的にお花を受け取るお客様のことを思って
農薬をやめる決意をされた方ばかりです。
受け取った人が 安心して抱きしめられる花束を
香りをたっぷり深呼吸することが出来る本物の花を
そのことのために人生をかけている花農家さんたちがいます。
オーガニックフラワーは、
そういった思いのこもった本物の安心安全なお花の販売を通じて
全国にオーガニックの花畑を増やしていくのが目標です。
現在、私たちがオーガニックとそうでない野菜を選べるように、
お花にも選択肢がある社会を
お花もオーガニックが当たり前の時代を作ってまいります。
1000年後の地球のために
農薬を使わない花農家さんが増えていくことにより微生物がたくさん住むフワフワの土になりハチが舞い、蛙が跳ね、タニシが卵を産み、鳥がヒナをはぐくむ花畑が
日本の大地に蘇ってまいります。
花生産世界第2位である日本の花畑が変わることは
世界にも、そして未来にも大きな影響を与えてゆくことになるでしょう。
オーガニックフラワーは、本物の安心安全な花を追求し続け
自然界の大きなバランスから育まれる大地からの贈り物を
最大限の感動と共にお届けしてまいります。
